<参照:産経ニュース

巨人村田戦力外!』2017年10月13日スポーツニュースや翌日のスポーツ新聞の一面に驚くニュースが伝えられました。
驚く人、やはりと思う人、怒りをあげる人、本人にとって良かったと思う人など様々な反応があります。
しかし、これはプロの世界だからと言って他人事と思っていたら大間違いです。
サラリーマンにだって同じようなケースは十分あります。
まだ若者に負けないと思っても、年齢という壁が襲ってきて職を追いやられる。
中年以上の方だけではないです。
若者も含めこれからますます頻繁に実社会に起こってくる出来事です。
この出来事を通して今自分たちがすべき事を学びましょう!




目次

村田選手プロフィール


<参照:プロ野球名鑑

名  前:村田修一
生年月日:1980年12月28日
身長体重:身長177cm(意外と低い?)体重92kg
投  打:右投 右打
経  歴:東福岡高 ⇨ 日本大学 ⇨ 横浜ベイスターズ(2003〜2011) ⇨ 読売巨人軍(2012〜2017)
通算成績:
【打 率】.269
【安 打】1865本(歴代61位)
【本塁打】 360本(歴代27位)
【打 点】1123点(歴代31位)

高校時代はピッチャー。
甲子園で松坂とも投げ合った事もありますが大学からは野手に変更。
松坂世代の選手です。
2002年のドラフトで今は無き自由獲得枠でベイスターズに入団。
高橋監督が「あのポジションにこだわる姿勢は見習ってほしい」と自由契約の後言っていた言葉が頭に残りますが、実はベイスターズ入団当初はセカンドを守っていた(シリーズ後半からサード)。
初年度から本塁打25本と力をみせる。
4年目に34本と30本を越えた。
翌年36本で本塁打王を獲得!!
面白いのがこの時本塁打王を競ったのが現巨人軍監督の高橋由伸選手だった。(わずか一本差!何かを感じますね〜)
翌年も46本と本塁打王を2年連続獲得!
ベイスターズ時代は4番に君臨し、それ実績をもとにFAで巨人軍へ。
理由は『優勝争いがしたい!』
初年度からベストナイン、翌年も獲得。
その上、歴史ある巨人軍の選手会長にも就任する。
男・村田選手の人柄が感じられます。
その後も苦しい時期を常に乗り越え、サードのポジションを最終的には守っている村田選手の姿がありました。
しかし、2017年シーズン終了後、戦力外通告を受ける。
成績は通算成績を見ても文句のつけようがない選手です。
そのほか、WBCに出場し金メダル獲得、ズムサタでの愛嬌あるインタビューも好評でした。

村田選手から学ぶキャリア形成

村田選手のこれからを応援すると共に、自分たちのキャリア形成に置き換え学ぶことは多くあります。
村田選手の今回の事を自分のことのように思えて心が苦しくなるのは主に40代50代以降のサラリーマンではないでしょうか?
もちろん今主力の20代30代もこれから迎える40代の世代に向けて今から意識し学んでおく事が大事だと思います。

FA(フリーエージェント)⇨ 転 職


<参照:made in JAPAN

いい実績を上げて、さらに条件のいい職場に移る。
ここ数年では日本でも普通に受け止められるようになりましたね。
欧米では当然のように行われています。
これからの社会もそうなっていくでしょう。
ますますそういう時代になります。
サラリーマンが転職を考える理由は

1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった
2位:労働時間・環境が不満だった
3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった
4位:給与が低かった
5位:仕事内容が面白くなかった
<参照:リクナビNEXT 退職理由の本音ランキング

では、村田選手はFAを獲得し巨人移籍(いわゆる転職先)を選択したのか?
推測ではありますが、上記1〜3位の理由は当てはまらないと思われます。
よって、4位・5位を見てみたいと思います。

移籍への思い

まず5位の仕事内容について。
これは完全に一致するとは言いかねますが、
ベイスターズは当時優勝争いの難しいチームであった。(もちろん目指しているにきまっていますが)
だからより『優勝』という目的に近いチームにいきたい。
それが言わずと知れた「優勝」が命題の球団『巨人』だった。

*村田選手の移籍年齢は31歳
仮に村田選手の選手生命を40歳と仮定すると、キャリアの約半分過ぎてからの移籍です。
65歳定年のサラリーマンに合わせて考えると約45歳での転職になります。
(あくまでイメージですが)
年齢を考えたら残りの人生を悔いなきものにしたいという思いも込めた移籍になります。
ベイスターズに残れば、生え抜きの選手として重宝され、引退後も監督やコーチとしての道も村田選手の実績でしたら十分考えられます。
それでも村田選手が語った『優勝したい!』というベイスターズでは叶わなかった夢の実現のために移籍を選んだというのは、転職理由としては間違いではないと思います。
巨人軍を選んだという事はあらかじめ今回の戦力外という事態すら覚悟の上での移籍でないとなかなか決断はできませんね。
大リーグでいう『ヤンキース』に移籍のイメージです。
最後までヤンキースでいれるなんて本当に難しい事とわかっていても、あのピンストライプを着て活躍したいという思いが移籍する選手にはあるのだと思います。

これをサラリーマンに置き換えると、自分の一度の人生で叶えたい夢のための覚悟の転職。
サラリーマンならそのまま居続ければ役員以上になれる可能性がある状況ですね。
それを捨ててでも叶えたい夢があった。
さらにこの年代での転職は『結果』をすぐに求められます。
そういった事も考えると、なかなか決断できる事ではありません。
ですから、ここで大事な事は

『しっかり自己一致ができているかどうか』

という事です。

*自分が本当に何をしたいのか?
*どうありたいのか?

ここをわかっていないと、曖昧な転職になり結果最悪の展開にもなりかねません。
自分の夢のために決断した事。
だから、巨人に入団しても苦しい時も乗り越えられたんだと推測します。
しっかり、転職の際は思いを明確にしましょう。
普段からの自分の生き方を考えている事が大事です。

条 件

では4位の給与面はどうだったのか??

2011年 横浜 2億2000万円
2012年 巨人 2億2000万円

変わらずの待遇です。
しかし、結果を出して2014年からは3億と8000万円UPという結果に。

ここはいろんな考え方があると思いますが、
私はあまりにスタート時求めすぎると、そのプレッシャーはより大きくなります。
であるならば、最初は同じぐらい、もしくは少しUPの給与で上げていくほうが賢明かと思います。
もちろん新しい会社の賞与の基準や昇格昇級の基準はしっかり把握すべきです。
サッカーの本田選手のようなハートの方は一気に上げていき、そのプレッシャーすら超えていくという考えももちろんありです。それは自身の性格を踏まえてお考えください。




逆 境 ⇨ 思うようにいかない時の対応力

ジャイアンツ時代の半分以上は逆境だったんじゃないかと感じる村田選手。
打って当然、悪ければボロクソ。
プロ野球選手だから当然だろと言われそうですが、とはいえ風当たりは非常に強かった選手の一人です。
不調で9番に落ちる事も。
もちろんそれも乗り越える。
更にベストナインに入った翌年に同じポジションの外国人を補強された挙句、開幕スタメンを取られる。。。

『ふざけんな!!!』

と叫びたくなるぐらいの状況。
自分なら恨みすらでてきそうです(笑)
しかし、プロの世界。過去の貢献は一切関係ない!
今がどうかが大事。
そういう思考になければ、明日はありません。
その年も結果最後にサードのポジションにいたのは村田選手でした。

逆境は誰でもあります。村田選手だって移籍しなくても似たような事はあったと思います。
しかし、移籍した現実があっての逆境ですと、「移籍しなかったら。。。」と一番思ってはいけない思考に陥ります。
そうならない為にも、何の為に『転職』したのかを明確にしている事はこういう時も大事な指標、越える力を宿してくれます。

若手の台頭 ⇨ 40歳以降のキャリア形成

組織における若手の台頭。
これは世の常。
なければ組織、大きくみれば日本の存続すら危うくなる。
そういう意味でも大切であり、必然な事。
村田選手自身もそうやっての今があります。
かといって、「いらっしゃいませ」と椅子を拭いて明け渡す何て事も出きません。
坂本選手のような生え抜きのスターを生み出したい巨人は岡本選手を育てたいゆえ出場機会を増やそうとします。

組織も常に空気の入れ替えは大事。
しかし、不必要なのは柔軟性がなく、進歩しようとしない『過去の遺産で生きているベテラン』です。
ここは誤ってはいけません。
体力で叶わなくても、経験や経験と新しい事を組み合わイノベーションを起こす事だってできます。
年相応に必要なポジションはでてきます。
そういうポジションにつく為にも、いくつになっても日々勉強。
進化を止めた時に人は老いるのです。




今後の移籍先 ⇨ エンプロイアビリティー

さて、今後の村田選手についてです。
来年は38歳。最初に話したサラリーマンのキャリア年齢にすると約60歳。
普通のサラリーマンだったらほぼ声はかかりませんね(笑)
しかし、村田選手獲得にはすでにいくつか獲得に乗り出すだろうと噂されています。
私も応援してますし、十分活躍できると思っています。世間の目もそういう意見が多いと思われます。
なぜ欲しい球団が出てくるのか?
簡単です。

『必要とされる能力をもっているから』

年齢関係なく、外に出ても必要とされる能力を持っているからです。
ここがある意味これからの時代で一番大事だと思います。
エンプロイアビリティ』が大事と近年言われています。
簡単に言うと、

*雇用され得る能力
*継続的に雇用される能力

です。詳しくは⇩を参照ください。
【キャリアの不安】エンプロイアビリティとは(将来の不安を少なくするためにすべき事)
誰かに依存(企業にすがりつく)するのではなく、自分自身がどこでも働ける能力を得る事。
そのために、普段から自己研鑽。
安定なんてどこにもないです。
村田選手は打力だけでなく、守備も非常にうまいです。サードのポジションが弱いチームであればすぐにでも欲しいでしょう。日々戦ってきた賜物ですね。

あなたはあなたの会社を辞めても、必要とされている能力は持ち得ていますか?
勘違いをしないでくださいね、あくまで自分自身の腕です。
大きな組織にありがちですが、組織の力=自分の力と勘違いしているおめでたい方がよくいます。
組織の看板が外れても自分が凛と立っていられるような能力はありますか?
ないと思うのでしたら、今からでもすぐに考え動きましょう。
今の会社で学べることはたくさんあるはずです。そういう思考で仕事をしているだけでも全く日々の生産性は変わります。

40代を迎えるその先 ⇨ 受け入れること

今回の村田選手のすごさは
『一切不満を漏らさず受け入れたこと』
『感謝する心』
これが一番素晴らしいと思えました。
巨人の若手育成で自由契約になった時も、2016年には岡本、2017年はマギーとどんな成績を上げても厳しさをぶつけられた時もじっと耐え、越えてきた。
今の組織でも中年の以上の方の力が必要なところはたくさんあります。
しかし、今の自分を受け入れられず、扱いづらく、組織には入れない方が多くいます。
「まだまだやれる」そう思うのは大事なことですが、年齢や役割を受け入れることも大事です。
今回、自由契約になる前も『若手育成に協力しよう』と覚悟を決めていたそうです。
しかし結果はこうなりました。
しかし、それを受けて他球団はかなり獲得のハードルが下がったと思います。
ぜひ、ここは自分自身に当てはめて考えてみてください。
『受け入れること』
すごくこれは精神的にも大事なことです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
世間で起こった出来事や問題改善など、いかに自分のことにおき変えられるか。
村田選手のことは他人事ではありません。
どんどんどんどん変わりゆく世界。
20代30代の方でも、もしかしたらこの先、中学生がライバルになる時代だってくるかもしれません。
大切なのは変わりゆく未来を受け入れ、過去を捨て、今の自分・今の時代を受け入れる素直な心と行動です。
村田選手にも次の移籍先でぜひ活躍し、松坂世代初の2000本安打達成、そして中高年の希望になって欲しいです。